簡易課税の事業区分が難しい?第1種から第6種の違いと判断ポイントを税理士が解説

簡易課税の事業区分

簡易課税制度を選択している場合、消費税の納税額は、売上に対する消費税額から「みなし仕入率」により計算した仕入控除税額を差し引いて計算します。

そのため、どの売上が第1種、第2種、第3種、第4種、第5種、第6種のどれに該当するかは、消費税額に直接影響します。

特に、建設業、不動産業、飲食業、製造業、修理業、ネット販売、加工業などでは、同じ会社の中でも複数の事業区分が混在することがあります。

「うちは建設業だから全部第3種」
「加工賃だから全部第4種」
「サービス業だから全部第5種」
「不動産会社だから全部第6種」

という判断は危険です。

簡易課税の事業区分は、会社全体ではなく、原則として「課税資産の譲渡等ごと」、つまり売上取引ごとに判断します。

簡易課税で特に間違いやすい境界事例

簡易課税の事業区分では、次のような境界で誤りが起きやすくなります。

仕入販売か、製造販売か

仕入れた商品をそのまま販売する場合は、第1種または第2種です。

一方、商品に加工を加え、性質や形状を変更して販売する場合は、第3種になる可能性があります。

たとえば、仕入れた魚をそのまま販売する場合と、焼魚や煮魚にして販売する場合では、事業区分が変わることがあります。

自己材料による製造か、支給材料への加工か

自社で材料を仕入れて製品を作る場合は、第3種になりやすいです。

一方、顧客から材料の支給を受けて加工し、加工賃を受け取る場合は、第4種になることがあります。

ただし、金型や治具だけが支給されている場合と、製品の主要材料が支給されている場合は区別が必要です。

加工賃だから第4種とは限らない

「加工」という言葉があっても、必ず第4種になるわけではありません。

クリーニング、自動車修理、機械修理、靴修理、畳表替えなどは、サービス業として第5種になる場合があります。

国税不服審判所の公表裁決でも、既製服のプレス仕上げについて、単に「加工」という言葉だけではなく、その事業自体がサービス業に当たるかどうかが問題になった事例があります。

建設業は第3種だけではない

建設業でも、通常の請負工事、材料支給の作業、人的役務の提供、設計料、資材販売が混在することがあります。

この場合、すべてを第3種にまとめるのではなく、売上取引ごとに区分します。

飲食店は店内飲食、持ち帰り、仕入販売を分ける

店内飲食は第4種、自社で作った料理や弁当の持ち帰り販売は第3種、仕入れた商品をそのまま販売する場合は第2種になる可能性があります。

軽減税率の判定とは別に、簡易課税の事業区分も確認する必要があります。

不動産業は第6種だけではない

不動産仲介、不動産管理、事業用不動産賃貸、駐車場収入は第6種になり得ます。

しかし、完成建物の仕入販売、自社施主による建売販売、中古住宅のリフォーム販売などは、第1種、第2種、第3種になることがあります。

不動産会社であっても、取引内容を分解して判定する必要があります。

固定資産売却は第4種を確認する

自己で使用していた営業車、機械、什器備品などを売却した場合は、原則として第4種です。

本業の売上区分につられて処理しないように注意が必要です。

町田・相模原で起業したばかりの方へ

起業直後や法人成り直後は、消費税の課税事業者になるタイミング、インボイス登録、簡易課税制度の選択、業種区分の判断が重なりやすい時期です。

特に、町田・相模原で小規模事業を始めた方の場合、飲食業、建設業、美容業、不動産業、ネット販売、フリーランス業務など、実際には複数の売上区分が混在することがあります。

「うちはこの業種だから、この区分でよい」と決めつけると、消費税額が大きく変わる可能性があります。

町田・相模原で起業を検討している方は、補助金、制度融資、金融機関、個人事業と法人の比較などを確認できるページとして、当事務所では次のページも用意しています。

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また、簡易課税制度の選択や業種区分に不安がある方は、町田・相模原の中小企業・個人事業主を対象に税務顧問を行うタクスリンク税理士事務所へご相談ください。

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※本記事は、簡易課税制度の事業区分について一般的な考え方を解説したものです。実際の判定は、契約内容、販売先、材料負担、加工内容、請求書の記載、売上区分の保存状況などにより異なります。特に金額が大きい取引、継続的な取引、建設業・不動産業・飲食業・製造業の複合取引については、個別確認が必要です。

Author Profile

末廣 大地
起業支援と財務コンサルティングが得意な税理士。
これまでの最高調達支援額は10億円。
町田・相模原エリア初の「決算料0円、月額10,000円~の税務顧問×創業融資支援0円×会社設立手数料0円の起業支援プラン」をリリース。
上智大学法学部法律学科卒。