日本政策金融公庫の創業融資における斯業経験とは
日本政策金融公庫の創業融資審査では、
- 自己資金
- 創業計画書
- 信用情報
のほか、
- 斯業経験
が重視されます。
日本政策金融公庫では、毎年、各年に実際に創業融資を行った会社を対象に、「新規開業実態調査」というアンケートを実施し、結果を公表しています。
これによれば、対象者のうち斯業経験者(何らかの形で創業する事業に関連する仕事をしたことがある人)は84.8%となっています。
日本政策金融公庫が、斯業経験が豊富であればあるほど、創業後に成功する可能性が高いと位置付けていることの証左でしょう。
本来、日本政策金融公庫は過去の客観的な経営実績に基づき融資の可否を判断しますが、創業者には経営実績がないため、斯業経験に基づきこれを判断するしているのです。
斯業経験がない場合の創業融資
しかしながら、上記の統計は、逆に15.2%の方は、未経験の事業を行うために融資の申込をし、実際に融資を勝ち取ったということを示しています。
斯業経験が足りないのであれば、その他の要素の自己資金を少しでも多く準備し、創業計画書を作り込んだり、斯業経験の豊富な人間のサポートを受けられる状況にあることをアピールしたり、未経験の事業であっても、うまくやっていけるということを担当者の方に理解してもらえれば、融資は受けることができるのです。
過去にサポートをさせていただいた方の中にも、未経験の事業について無事満額の融資を受け、現在も活躍されている方がいらっしゃいます。
斯業経験があればあるほど、創業融資審査において有利なことは間違いありませんが、斯業経験がなくても、創業をあきらめる必要はありません。
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起業支援と財務コンサルティングが得意な税理士。
これまでの最高調達支援額は10億円。
町田・相模原エリア初の「決算料0円、月額10,000円~の税務顧問×創業融資支援0円×会社設立手数料0円の起業支援プラン」をリリース。
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