調整対象固定資産とは?3年間の課税売上割合変動による消費税調整を税理士が解説

調整対象固定資産とは?

建物や大型設備を購入した年に、多額の消費税を仕入税額控除できたとしても、それで完全に終わるとは限りません。

一定の固定資産については、その後3年間で課税売上割合が大きく変わると、3年目に控除額を増減させる「調整」が行われることがあります。

調整対象固定資産とは?

「1個100万円」なのか「まとめて100万円」なのか

税抜1,000万円以上の「高額特定資産」とは別制度

制度 主な金額基準 主な内容
調整対象固定資産 一の取引単位につき原則税抜100万円以上 課税売上割合の著しい変動や用途変更による仕入税額控除の調整
高額特定資産 一の取引単位につき原則税抜1,000万円以上 一定期間、免税事業者への移行や簡易課税の選択を制限

なぜ3年後に調整するの?

どんな仕入税額控除をした資産が対象?

取得時の控除方法 課税売上割合変動調整
一括比例配分方式 対象になり得る
個別対応方式で「課税・非課税共通対応」 対象になり得る
課税売上高5億円以下かつ課税売上割合95%以上で全額控除 対象になり得る
個別対応方式で「課税売上専用」として全額控除 課税売上割合変動ではなく、用途変更調整の検討
個別対応方式で「非課税売上専用」として控除なし 課税売上割合変動ではなく、用途変更調整の検討

3年間の「通算課税売上割合」で判定する

※課税売上割合に準ずる割合について税務署長の承認を受けている場合などは、通算割合について別の計算ルールがあります。

どのくらい変われば「著しく変動」になる?

40%から70%なら調整対象

80%から60%なら20ポイント下がっても調整なし

取得時80%から通算40%なら追加納税の方向

逆に課税売上割合が上がれば追加控除できる

過去の申告を修正するわけではない

第3年度とはいつ?

3年目まで持っていなければこの調整はしない

途中に免税期間や簡易課税期間があったら?

課税売上専用から非課税売上専用に変えた場合は別制度

課税売上割合の変動と用途変更の違い

状況 主に検討する制度
共通対応資産等について会社全体の課税売上割合が大きく変動 消費税法33条
課税売上専用資産を非課税売上専用へ転用 消費税法34条
非課税売上専用資産を課税売上専用へ転用 消費税法35条
税抜1,000万円以上の高額特定資産を取得 免税・簡易課税の適用制限も別途確認

建物や大型設備を買ったときは何を管理しておけばよい?

結局、何を一番注意すればよい?

町田・相模原を中心に、設備投資、不動産取得、消費税の仕入税額控除についてお困りの方は、タクスリンク税理士事務所までお気軽にご相談ください。

主な根拠

※本記事は2026年10月6日現在の法令・通達等に基づく一般的な取扱いを解説したものです。調整対象固定資産の判定や調整額は、取得時の課税方式、用途区分、課税売上割合に準ずる割合の適用、課税期間の変更、免税・簡易課税期間の有無、売却・除却・用途変更等によって異なります。建物・大型設備等については調整額が高額になる可能性があるため、個別に確認してください。

Author Profile

末廣 大地
起業支援と財務コンサルティングが得意な税理士。
これまでの最高調達支援額は10億円。
町田・相模原エリア初の「決算料0円、月額10,000円~の税務顧問×創業融資支援0円×会社設立手数料0円の起業支援プラン」をリリース。
上智大学法学部法律学科卒。