居住用賃貸建物の消費税は後から取り戻せる?転用・売却時の調整を税理士が解説

居住用賃貸建物の消費税

一定の賃貸マンションやアパートを購入した場合、建物代に含まれる消費税は、原則として取得時には仕入税額控除できません。

ただし、その後の利用方法や売却時期によっては、取得時に控除できなかった消費税の一部を後から追加控除できる制度があります。

そもそも「居住用賃貸建物」とは?

制度 主な金額基準
調整対象固定資産 原則、一の取引単位につき税抜100万円以上
居住用賃貸建物の控除制限で問題となる高額特定資産 原則、一の取引単位につき税抜1,000万円以上

1,000万円未満なら建物消費税を全部控除できる?

1階店舗・上階住宅のマンションは?

取得時からホテル利用が明らかな建物は?

取得時には建物消費税をいったん控除できない

店舗・事務所として課税賃貸すれば追加控除できる

自社の店舗・事務所として使った場合は?

課税賃貸への転用では面積ではなく賃料で計算

内容 金額
取得時に控除できなかった建物消費税 1,000万円
住宅家賃 1,200万円
店舗・事務所家賃 800万円
課税賃貸割合 40%
追加控除額 400万円

転用した年にすぐ追加控除するわけではない

「3年間」は購入日からちょうど3年ではない

課税賃貸の調整は第3年度末まで保有していることが必要

調整期間内に建物を売却した場合も追加控除できる

内容 金額
取得時に控除できなかった建物消費税 1,000万円
住宅家賃 800万円
建物部分の譲渡対価 7,200万円
課税譲渡等割合 90%
追加控除額 900万円

土地の売却価格まで計算に入れる?

一部だけ売却した場合は?

民泊へ転用した場合は?

調整期間が終わってから店舗賃貸や売却をしたら?

免税事業者になっている場合は?

結局、どのタイミングでどのように取り戻す?

その後の状況 主な調整
調整期間中に店舗・事務所等として課税賃貸し、第3年度末まで保有 課税賃貸割合に応じて第3年度に追加控除
調整期間中に建物を譲渡 課税譲渡等割合に応じて譲渡年度に追加控除
自社事務所等として自己使用 35条の2第1項の「課税賃貸」とは別に検討
調整期間終了後に初めて課税賃貸・譲渡 35条の2による追加控除は原則不可

取得時から管理しておくべき資料は?

結局、取得時に控除できなかった消費税は取り戻せる?

町田・相模原を中心に、不動産取得、賃貸物件、消費税の仕入税額控除についてお困りの方は、タクスリンク税理士事務所までお気軽にご相談ください。

主な根拠

※本記事は2026年10月6日現在の法令・通達等に基づく一般的な取扱いを解説したものです。居住用賃貸建物の判定や追加控除額は、取得時期、取得価額、建物の構造・用途、住宅・店舗の区分、賃料収入、民泊等の運営形態、売却時期、土地・建物の売却価額区分、課税事業者・免税事業者の状況等によって異なります。建物取得税額が大きい案件では、取得時および転用・売却前に個別確認が必要です。

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Author Profile

末廣 大地
起業支援と財務コンサルティングが得意な税理士。
これまでの最高調達支援額は10億円。
町田・相模原エリア初の「決算料0円、月額10,000円~の税務顧問×創業融資支援0円×会社設立手数料0円の起業支援プラン」をリリース。
上智大学法学部法律学科卒。