新保証付融資制度(オリックス株式会社保証付融資)とは
新保証付融資制度(オリックス株式会社保証付融資)とは、東京都が独自に設けた、東京都・銀行・オリックス株式会社の3者の連携により行われる融資制度をいいます。
東京都、銀行、信用保証協会の3者の連携による従来の制度融資において信用保証協会が行う信用保証を、オリックス株式会社が行うイメージです。
なお、2019年において、新保証付融資制度は、「東京プラスサポート融資制度」に名称が変更されました。
従来の信用保証協会付融資を受けられない会社については、新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)を利用した資金調達をご検討されてはいかがでしょうか。
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)利用の流れ
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)利用の流れは次のとおりです。
なお、①〜④の数字は、前掲図中の①〜④に対応します。
① 中小企業が、取扱金融機関に融資の申込みを行う ② 取扱金融機関が、保証機関に対して保証の申込みを行う ③ 中小企業が、保証機関に対して保証料を支払う ④ 取扱金融機関が、中小企業に対して融資を実行する |
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)の取扱金融機関
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)の取扱地方銀行・信用金庫は次のとおりです。
地方銀行(あいうえお順)
- きらぼし銀行
- 東日本銀行
信用金庫(あいうえお順)
- 朝日信用金庫
- 足立成和信用金庫
- 青梅信用金庫
- 亀有信用金庫
- 興産信用金庫
- 小松川信用金庫
- 西京信用金庫
- さわやか信用金庫
- 芝信用金庫
- 城南信用金庫
- 城北信用金庫
- 昭和信用金庫
- 西武信用金庫
- 世田谷信用金庫
- 東栄信用金庫
- 東京信用金庫
- 東京三協信用金庫
- 東京東信用金庫
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)の融資限度額
2500万円以内の事業資金です。
なお、手形貸付により融資を受ける場合には、上記の金額は1000万円以内のとなります。
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)の融資期間
5年以内です。
ただし、銀行及びオリックス株式会社が特に優良と認めた会社については、この期間は7年以内となります。
また、新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)については、元金据置期間は認められません。
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)の融資利率
固定金利です。
また、利率は、下図のとおり融資期間により異なります。
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)の保証料
オリックス株式会社の定める保証料を、一括前払いで支払います。
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)の保証人及び担保の要否
保証人の要否
信用保証協会付融資と同様に、法人の場合は代表者保証を要しますが、個人事業の場合は不要です。
担保の要否
信用保証協会付融資と同様に、原則として担保は不要です。
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)を利用できる方
次の全てを満たす方は、新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)を利用することができます。
- 都内に事業所(個人事業者は事業所または住居)があり、保証対象となる業種を営んでいる中小企業者であること
- 融資を申し込む銀行から既に受けている融資の残高があり、かつ、その残高がある状態が連続して12ヶ月以上あり、その債務の延滞がないこと
- 許認可等が必要な業種については、その許認可等を受けていること
- 税金の無申告や滞納、社会保険料の滞納がないこと
- 現在かつ将来にわたって、暴力団員等に該当しないこと及び暴力団員等が経営を支配していると認められる関係等を有しないこと並びに暴力的な要求行為等を行わないこと
- 法人の場合は2期以上の決算を、個人事業主の場合は2期以上の青色申告を、それぞれ行っていること
- 法人の場合には代表者、個人事業者の場合には本人の年齢が75歳を超えていない(超えている場合には、後継者がいる)こと
- 直近6ヶ月以内に、新保証付融資制度による借入を行っていないこと
- その他オリックス株式会社が定める条件を満たしていること
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)申し込みの必要書類
新保証付融資制度(東京プラスサポート融資制度)の申し込みに必要な書類は次のとおりです。
法人の場合
- 保証委託契約申込書
- 保証委託契約書
- 個人情報の取扱いに関する同意書(取扱金融機関所定のもの)
- 印鑑証明書(申込人及び連帯保証人のもので発行日より3か月以内のもの)
- 履歴事項全部証明書(発行日より3か月以内のもの)
- 法令等に基づき、取扱金融機関が本人確認を行なった際の資料(連帯保証人のもの)
- 税務署の収受印のある決算書の写し(原則直近2期分)
- 納税証明書(その3の3及び法人税の納税地が都外である場合は都の事業税)
- 特定非営利活動法人である場合は、特定非営利活動促進法第28条第1項に規定する事業報告書等
- 個人情報の取扱いに関する同意書(様式第3号)
個人事業主の場合
- 保証委託契約申込書
- 保証委託契約書
- 個人情報の取扱いに関する同意書(取扱金融機関所定のもの)
- 印鑑証明書(申込人のもので発行日より3か月以内のもの)
- 法令等に基づき、取扱金融機関が本人確認を行なった際の資料(申込人のもの)
- 税務署の収受印のある確定申告書一式の写し(原則直近2期分)
- 納税証明書(その3の2及び所得税の納税地が都外である場合は都の事業税)
- 個人情報の取扱いに関する同意書(様式第3号)
ポイント ・新保証付融資制度は、通常の制度融資において信用保証協会が行う信用保証を、オリックス株式会社が行う融資制度である。 ・新保証付融資制度は、プロパー融資、信用保証協会付融資に次ぐ第3の融資制度であり、その利用には信用保証料を要するが、信用保証により融資が受けやすくなる。 ・信用保証協会の保証を受けられない会社は、新保証付融資制度の利用を検討する。 |
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起業支援と財務コンサルティングが得意な税理士。
これまでの最高調達支援額は10億円。
町田・相模原エリア初の「決算料0円、月額10,000円~の税務顧問×創業融資支援0円×会社設立手数料0円の起業支援プラン」をリリース。
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